墓地を買うというときに永代供養という言葉をよく聞くと思います。
漠然と永遠にお坊さんから供養してもらえる墓地というような印象を持つ方も多いのですが、永代供養の意味と目的を知ってから墓地は選ぶほうが良いと思います。
永代供養とは何か?
墓地というのは通常は購入時に費用を一括で支払ってそのままずっと墓地を持てるということではありません。
その後も月ごとにいくらか管理料がかかってきます。
(この点墓地というのは購入したということではなく、ある意味で賃貸をしたと考えるほうが正解ではないかと思います)
名目はいろいろとありますが、
- 掃除料
- 管理料
などといったようなものがあります。
昭和のころはこれで問題はなかったのですが、子供がいない家庭も増加し、この借地料を支払えないお墓が増えてきました。
お墓によってはこのような子孫のいないお墓を無縁仏として、墓地の一角に集めて合祀していることも多いです。
具体的にいえば、墓地の隅などで山のように墓石が積み上げられているところや、三界と表記されているところが該当します。
永代供養とはこのような子孫が借地料を支払えないこともあるということで、月ごと(年ごと)の借地料を最初から徴収しませんということです。
永代というように借地料を支払ってはいないのですが、子孫がたとえ存在しないようになっても管理するお坊さんなどから供養をしてもらえることになります。
金額としては墓地の購入費用の外に、さらに永代供養料を支払うことになりますので、金額としては高めであることが多いです。
永代供養料とは、子孫が本来支払うべき管理料(借地料)を事前に自分で支払うという意味だといえるでしょう。
永代供養料の相場とは?
これはお寺によって相当な金額の違いがあります。
しかし一般的にということでいえば30万~100万というような感じではないでしょうか?
安いところでは10万以下というところもあって本当に言い値という感じはしています。
葬儀費用も高額なのが日本人の特徴ですが、この永代供養料を見ればみなさんはどう思うでしょうか?
参照
個人的には永代供養ということはビジネス的に考えていて、正直にいってどこまで意味のあることかは微妙ではないかと思います。
永代供養に意味はない
永代供養という言葉も概念もすでに日本では相当に浸透していると考えます。
ここを見ている方で良い印象を持っている人も多いかもしれませんが、実はそうでもありませんし、むしろお寺のビジネス的な側面もあるといえます。
上記でも無縁化するお墓が増加していると紹介しました。
無縁化したお墓をお寺はどうするのかといえばそのまま置いておくことはできず、合祀したり撤去したり移動させないといけません。
しかしこのときに業者に依頼をして墓石の移動などをするのですが、これにはお寺に費用がかなりかかってきます。
無縁仏ということでこの費用徴収をすることもできず、お寺は損をするということになります。
この費用の穴埋めにお寺は永代供養という制度を編み出したともいえなくはありません。
さてこのように費用が高額といっても良い永代供養を依頼してどのようなことをしてもらえるのかということですが、実際に供養をちゃんとするお寺もあれば、無縁仏のようにお寺の一角に位牌などをただ置いているだけというところもあります。
この点、永代供養料を支払っていても、大して無縁仏と変わらないということもできるお寺もあります。
ここからして個人的には永代供養にあまりこだわる意味はなく、むしろ散骨や自宅にお骨を置くといった新しい埋葬でも良いのではないかと思います。
参照
散骨となれば無宗教式ともいえるので先祖は故人に失礼と思うかもしれません。
しかし形式やお金ではなくあくまでも故人や先祖に対する気持ちが重要であると思います。
日本の事情も随分と変わりましたし、決してお墓をなくすということが先祖の冒涜ではないと思います。
参照
<スポンサード リンク>