葬儀までの期間が長くなるというようなこともありますが、このときには遺体保存ができるかが重要となります。
特に夏場には腐敗が早いのですが、最新の技法にエンバーミングというものがあります。
ただこのエンバーミングでもいつまで遺体保存ができるのか、また費用はどの程度かかるのかがよくわからないということが多いと思います。
エンバーミングとは?
通常多くの葬儀までの期間の遺体保存では消毒、ドライアイスなどを使った保存というのはすでに行われています。
湯灌というのもその1つの方法で、遺体を入浴させて洗浄することになります。
参照
ただエンバーミングというのはさらに別の遺体保存の方法で、もともと欧米から伝わってきたものとなります。
- 遺体内に残る飲食物、体液、血液を吸引して除去
- 動脈から防腐剤を注入して遺体保存を長く行えるようにする
- 遺体の全身と毛髪を洗浄する
もともとエンバーミングは遺体が腐敗し、そのために感染症にかかることがありましたが、それを予防するという意味で欧米で行われるようになりました。
エンバーミングのメリット
エンバーミングにどのようなメリットがあるのかについてですが、整理しますと
- 遺体保存の期間が2週間以上と長くなる
- 遺体をきれいに保存できる(生前の顔を維持しやすい)
- 感染症にかかるリスクがなくなる(低くなる)
というようなところとなります。
遺族にとっては顔の表情が変わることに抵抗を感じたり、そのために余計な悲しみを感じることもあるわけですが、エンバーミングはこのような遺族の希望から生まれてきたというような経緯もあります。
エンバーミングで遺体保存はどの程度の期間行えるのか?
日本ではまだ技術的にエンバーミングは完成していないといえますが、防腐剤の注入などを丁寧に行えば遺体保存について2週間程度はできます。
エンバーミングの費用はどの程度?
エンバーミングの費用は今のところ15~20万前後ということが多いと思います。
一般的にはこの相場程度であれば防腐剤の注入なども丁寧にしてくれるはずなので、遺体は2週間以上保存できることが多いと思います。
一見高いように思ってしまうのですが、ドライアイスよりも遺体保存の期間によっては安くなることもあります。
ドライアイスによる遺体保存は何日持つのか?
エンバーミングではなく従来のドライアイスによる遺体保存を検討しているということもあるかと思います。
時期や季節にもよりますが、このドライアイスによる遺体保存の方法でも1週間前後は問題なく保存できることが多いです。
年末に亡くなれば年始までいたいを保存しなければいけませんが、このような期間であればドライアイスによる保存でもまず問題はありません。
ドライアイスは2日に1回などと交換していかないといけませんが、費用としては1日1万5千円から2万前後となってきます。
つまり1週間ともなればドライアイス代として14万前後となってくることもあってエンバーミングとあまり大差がないようになります。
しかも顔の表情の維持にはエンバーミングのほうが良いというメリットもあるとなります。
ちなみにドライアイスというのは一酸化炭素の塊であって、主に内臓腐敗という目的しかありません。
そのためドライアイスは特に腹部といった臓器でも腐敗が進みやすい箇所に設置することが多いです。
ドライアイスはずっと交換していっても内臓に関してはともかく、その他の遺体の箇所の腐敗は避けることができません。
永久に遺体を保存するというのは今回紹介していますエンバーミングという手法がより近いということになります。
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