最近は身寄りのない人の葬儀が多くなっているといわれています。
葬儀といえば通常、後に残る子供や配偶者などが喪主となり行われますが、身寄りのない人の場合にはどのように葬儀が行われるのでしょうか?
身寄りのない人の葬儀とは?
一般的には今回のように身寄りのない人が亡くなった場合には
- 葬儀は行われない
- お墓もない
というようになります。
ただし葬儀、あるいは遺骨の処分方法については自治体によって違っています。
身寄りのない人と警察の動き方
身寄りのない人が亡くなったときに事故など警察が関係するようなケースでは
- 警察が遠い親戚などを戸籍から割り出す
- その親戚の墓地に埋葬できないか聞く
というようになります。
同意を得ることができればその墓地に埋葬されますが、最近は拒絶されることも多いです。
この場合には警察による火葬とその後、無縁仏などに埋葬されるというような流れとなります。
身寄りのない人と葬儀を行う自治体
自治体によっては火葬のみ行ってくれるというところもあります。
葬儀は自治体の職員が行いますが、
- 通夜など葬儀はない
- 火葬だけ行う
ということでいわゆる直葬といわれるパターンとなります。
また生活保護受給者の場合には福祉による葬儀という流れもあります。
火葬のみというのは同じですが、生活保護を受給していて、身寄りがあってもその人も生活保護受給中というような場合には条件を満たして福祉による葬儀が行われます。
参照
この火葬が終わると無縁仏として合祀されます。
ひょっとすれば見たことのある人もいるかもしれませんが、墓地の隅のほうで山のように積まれているのが無縁仏です。
- 基本的には墓石が山のように積まれているところが多い
- 三界などと記載されているところも多い
ということで他の無縁仏と一緒に合祀されるというようになります。
最近はこの無縁仏も増加傾向にあって、墓地によっては墓石を撤去して、1つの墓石に合祀しなおすところもあります。
ただ無縁仏でも誰も参拝してくれないということもありません。
心ある人は
- 自分のお墓参りのついでに参拝してくれる
- 花、水なども取り替えてくれる
というようなこともあります。
ただ市町村によっては無縁仏としても埋葬できない地域もあり、その場合には火葬場で遺骨の処分も行うこともあります。
身寄りのない人の財産とお墓の管理
財産が残ったまま身寄りのない状態で亡くなれば、火葬費用などを引いた残りの財産は国が没収するようになります。
国よりも遠い親戚、友人にというように考える人もいますが、
- お墓の管理料が毎年必要となる
- お墓参りなども大変
というようになるのであまり良い顔はされないかもしれません。
ただ同意を得ることができる人がいるのであれば遺言を残しておくようにします。
また養子縁組が可能であれば、相続などの模索をしておく人もいます。
国、市町村に葬儀、無縁仏、家などの財産の処分などをしてもらうということで
- 基本的に財産は生きているうちに使う
- 死後に自分の財産や資産の処分をしてもらえるように必要なお金は残しておく
というようにしておくと大きな迷惑はかからないとなります。
ちなみに火葬のみであれば葬儀社にもよりますが、10~15万前後あれば行えるところが多いといえます。
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