- 臨終
- 通夜
- 葬儀
- 火葬
というように儀式は進みます。
この中で、通夜と葬儀の間の夜などに線香を絶やさないという風習がある地域もあります。
今回はこの理由と、線香のあげ方について紹介しておきたいと思います。
なぜ線香を絶やしてはいけないのか?
仏教や道教、そして神道などでは火というのは特別な意味があります。
火とはこの世とあの世とを結ぶものとされます。
みなさんもお墓参りで線香を燃やすことがあると思いますが、これは線香を燃やすことであの世に想念を届けるという意味があります。
- 線香を燃やす
- 安らかにお眠りくださいと心の中で唱える
ということで、先祖などの自分の思いを伝えることができます。
道教では故人にお酒を届けるために、お酒に線香を燃やして指すという風習もあります。
さて今回は臨終で通夜に線香を燃やすということですが、臨終後数時間で死者の霊はあの世に戻ります。
このときにあの世へ行くのに迷わないようにするのが通夜での線香の意味とされています。
故人の霊が故人の肉体の傍にいます。
線香を燃やします。
そこで
- 家族や親戚が故人の霊を通夜で弔う
- 僧侶の方の読経を行う
ということとなります。
家族の故人への弔い、読経(僧侶の方の読経にはあの世に行かせようとする機能があります)でその思いは故人に伝わり、故人はちゃんとあの世に到達することができます。
線香は1本しか燃やさない?
あの世への道しるべとなる線香の火や香りですが、
「線香は1本」
というようにされています。
これは2本以上あれば、どちらがあの世への道かわからないようになってしまうということで良くないからとされています。
ローソクの火も燃やす
線香の外にローソクも燃やすことが多いです。
ローソクでは線香よりも火が強く、明かりの意味があります。
線香でも明るくはなりますが、主に香りを届けるという意味になります。
多くはローソクと線香をともに燃やし、明かりと香りであの世に導くということになります。
最近では線香は燃やさない?
昔は寝ずの番ということで、故人の家族が傍で代わるがわる線香が消えないように見張ることをしていました。
また近年ではねずみ線香といって、丸型の長く燃える線香を使用することもあります。
10時間くらい連続で燃えることもあり、重宝します。
また都市部の葬儀社では線香を一晩燃やすことは火災予防上良くないということで、電気線香にしているところもあります。
ただしこの電気線香はあくまでも簡易のものであり、火もつかないですし、香りも出ないのであまり意味はないといっても良いでしょう。
このように通夜での線香を絶やさないという風習は徐々に廃れつつあり、迷信と言われるようになっていますが、これは問題だと思います。
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